編集者になりたいあなた、こちらの記事をご覧いただきありがとうございます。
僕は大学時代から編集者を志し、就職浪人まで経験した末、2014年新卒で出版界に入りました。
1年目の就活ではウェブ広告企業から内定を得るも、出版社への思いが捨てきれず内定辞退。
その結果2年に渡る就活を経験しましたが、絶対に編集者になりたいという強い思いから、特に2年目はほとんど出版社しか受けませんでした。
採用の倍率を考えればかなりのギャンブルですし、猪突猛進だったな、と思います。
就活1年目を振り返ってみますと、僕は出版社に入るための戦略を間違えていました。
編集者になるための「マインド」と就活の「戦い方」を知らなかったがために、多くの失敗を犯してしまったのです。
その間違いに気づき、2年目に確かな戦略をもって就職活動をした結果、なんとか出版社への内定を得ることができました。
また、採用試験に合格して実際に編集者になったあと、就活生のころには見えなかった事実がたくさんあったことにも気づかされました。
そして僕は、後進のみなさんに役に立つことがあればと思い、こちらの記事を書くことにしました。
ヘタな就活本よりも確実に有益な内容を詰め込みました。
編集者になりたいあなたには、決して損をさせる内容ではないと確信しています。
かなり辛口に書いている部分もありますが、それはあなたに出版業界へ入って、活躍してほしいから。
約2万字の長い文章ですので、かいつまみながらでも結構です。
ぜひ目を通してみてください。
なお、僕は出版業界出身ですが、あなたがウェブ媒体志望の方であっても、編集者になりたい方に対してであれば、有為な情報を多く含んでいます。
また、第2新卒など社会人経験者で「やっぱり編集者を目指したい!」という方にためになる情報も盛り込まれていますし、特に後半の就活の方法に関しては、出版社以外の、就活一般に関しても役立つ情報になるよう執筆しました。
でははじめていきましょうか。
本当に長いので、気長にお付き合いください。
この記事の読者から、将来のスター編集者が生まれることを祈って……。
目次
編集者になるには、正しい「マインド」が第一条件
まず、編集者になりたいあなたがまず持つべきものは、一にも二にも「マインド」と断言しておきます。
そのマインドは大きく分けて2つあるのですが、「いい本を作るためならなんでもやる覚悟」「自分の作る本で世の中を変えてやるという気概」です。
なんでもやる覚悟と、世の中を変える気概を持て
「いい本を作るためならなんでもやる覚悟」。
「自分の作る本で世の中を変えてやるという気概」。
前者に関して、ここでいう「いい本」の定義は多種多様ですから、あなた自身で考えてください。
たくさん売れるものがいい、という人もいれば、読者満足度が高ければそれでいい、という人もいます。
どちらも「いい」のは間違いないのですが、評価の尺度によってさまざまな「いい」があるでしょう。
編集者を目指すのなら自分なりの価値観を持つべきですし、正解がない問いですから、あなたなりの考えを持っておきましょう。
そして、、、
「いい本を生むためならなんでもする!」
「自分の作る本で世の中を変えてやる!」
というマインドが持てないのなら、編集者になるのはあきらめてください。
たぶん、向いていないと思います。
逆に、その気持ちが持てる人なら、あなたは編集者として活躍できる可能性があるでしょう。
あなたが就活生だったら、最初にこんなことを言われたら「さっさと就活のノウハウを教えろ!」と思うでしょう。
でも、編集者になれるだけのマインドあって、はじめてノウハウが役に立つんですよ。
「就活本はとりあえず根こそぎ読んだぞ! これで受かる!!」みたいなノウハウコレクターはよくいるんですが、このような人種でうまくいっているヤツを見たことがありません。
”急がば回れ”と思って、まずはマインドを叩き込みましょう。
さて、なぜそれほどに編集者にとってマインドが重要なのか。
それは以下のような理由からです。
- 特に出版業界はかなりの斜陽産業であり、それをものともしない覚悟が必要だから
- 編集者になるためには、超狭き門をくぐる必要があるから
- 編集者は”普通”の仕事ではないから
- 憧れや好きという気持ち”だけ”では仕事はできないから
- 面接で見られているのは「あなたがどんなものを作れるか」ということだから
ひとつひとつ説明していきましょう。
ここまで読んでわかったと思いますが、この記事はガチな人向けです。
ゆるーく出版社の仕事を知りたい人は、僕が書いた別の記事を読んでください。
・【就活】出版社に新卒で入りたいなら、チェック必須な5冊の本
ガチな説明の前に、出版社就活に役立つ本を知りたい、という方はこちらをどうぞ。
・新卒就活で出版社に入るメリット、デメリットを5つずつまとめます
僕が出版社に入って感じたことをゆるくまとめました。
・出版社で編集をしたいなら、新卒で入るべき3つの理由
新卒で出版社に入るのは大変なのですが、メリットはデカいよ、という話です。
編集者になる前に出版業界の現状を理解しよう
出版業界を目指している人でなくとも、出版業界=斜陽産業という認識はあるでしょう。
では、どれくらい斜陽なのか、あなたは理解しているでしょうか。
分かりやすく数字にしてみますね。
1996年 | 2017年 | |
総売上高 | 2兆6,564億円 | 約1兆3,700億円 |
雑誌売上高 | 1兆5,633億円 | 約6,600億円 |
書籍売上高 | 1兆931億円 | 約7,100億円 |
書店の数 | 2万2,296店(1999年のデータ) | 12,526店 |
1996年というのは、出版業界のピークの年。このころは本当にウハウハだったらしいです。
ムダな経費も切り放題で、先輩編集者から聞いた話では、
「新宿駅東口から旧コマ劇前までタクシーで移動しても経費で切れるレベル」
とか。
いまや、残業で終電を逃しても、家までのタクシー代を切れるとは限らないのに、、、(というか切れないことのほうが多い)
バブルを感じますね。
さて、本題に話を戻しまして。
ピークの1996年から2017年にかけて、総売上は約半減、雑誌に至っては1/3近くに落ち込んでいます。
売上ベースでこれだけ落ちているのですから、利益がどれほど減っているか……というのはもう書くまでもないですね。
この雑誌の衰退こそが、出版の凋落を象徴するキモなので、さらに詳しく見ていきましょう。
「雑誌が売れない」ヤバさを、漫画雑誌を例に解説する
ここでは、雑誌ビジネスを、漫画雑誌を例に考えてみます。
以前であれば、まず漫画雑誌に作品を掲載して、雑誌の売上&利益が発生。
さらに連載がたまってきたら単行本化すれば、単行本の売上&利益が発生。
雑誌だけでも黒字なのに、ほとんど編集作業なしで作れる単行本の黒字がさらにオン。
1粒で2度儲かる、それはもう素晴らしいビジネスモデルでした。
何もしなくてもお金が入ってくることから、漫画の単行本はドル箱状態だったといえます。
さて、それが漫画雑誌が売れなくなるとどうなるか。
漫画雑誌が売れないと、当然雑誌は赤字になります。
そして、雑誌が売れないがゆえに掲載漫画作品を知っている人=作品のファンが減っていきます。
すると、ドル箱であった単行本も売れなくなり……
一度ハマると抜け出せない、負のスパイラルが待っているわけです。
単行本が売れるのは固定のファンがいてこそですが、雑誌が売れないいまは、その”ファンを付ける装置”がありません。
さて、どれくらい漫画雑誌が売れないのか、生々しい話をしておきましょう。
いま(2018年)や黒字の漫画雑誌はおそらく「週刊少年ジャンプ」くらいしかないと思います。
もしかしたら、1,2程度はほかにもあるかもしれませんが、全号黒字になっているというわけではないでしょう。
※僕が就活をしたころ、黒字の漫画雑誌は3~5誌あるかないかと言われていました。いまはもっと悪化していることを考慮し、このような表現となりました。
僕以上にお詳しい方がいらっしゃり、事実と違う記載になっておりましたらぜひご連絡ください。
漫画雑誌が凋落する一方で、ITが進んだ現代では、Web漫画アプリが多く存在しています。
でも、それらには雑誌ほどの収益性がありません。
漫画アプリの王様とされているマンガワンは、多少のストレスはあれど全作品が無料で読めます。
GANMA!なんて、一応有料オプションこそあるものの、無料でも十分快適に読むことができます。
あとは、最近Twitterなどでよく広告を打っているマンガBANG!というのもありますね。
広告を打っているということはユーザーを増やしている可能性が高いので、注目すべき存在になります。
また、のちほど紹介する雑誌読み放題サービスにも近い存在として、漫画雑誌のほかアニメやアイドルなどオタク向けの雑誌を集めたマガジン☆WALKERというサービスも存在しています。
ネーミングでわかると思いますが、KADOKAWA系列のブックウォーカーが展開しているサービスです。
こういったサービスの動向について、出版業界を志望している方は、漫画志望の方でなくともウォッチしておくべきでしょう。
特に漫画のある出版社での面接では、こういったものに関してのあなたの考えを問われる可能性は大いにあります。
漫画以外の雑誌にも、同じことが起きている
雑誌が売れないことの大変さは、理解していただけたでしょうか。
元雑誌編集者の僕からしたら悲しいことながら、雑誌というビジネスはもはや時代遅れなんですよ。
それを証明するかのように、漫画以外の雑誌でも同じ現象が起きています。
雑誌を読むと分かるんですが、ほとんどの雑誌には「連載」のコンテンツがたくさんあります。
この連載が単行本になることで、編集の手間なく儲かるコンテンツをつくることができていた、というわけです。
でも、そのビジネスモデルも壊れてしまいました。
僕にとって身近な例を紹介しておきます。
実は僕、社会人1年目に情報誌の編集部に配属されたのですが、僕が1年その編集部にいた間に、売れ行き不調から本の刷り部数が3分の2になりました。
僕が会社に入ったばかりの頃、コンビニに入ればだいたいどこにでも置いてあるような有名誌だったその雑誌は、刷り部数が減ったことで見かける機会が激減してしまいました。
一方で、紙の雑誌が売れないのを背景として登場した雑誌読み放題サービス、dマガジンや楽天マガジンでは200誌以上の雑誌が読み放題になっています。
しかし、その料金は月額500円以下と雑誌1冊ぶんの値段にも及びません。
確かにユーザーの利便性は上がっていますし、多くの人のもとに雑誌の魅力が伝わりやすくはなったのは読み放題サービスのメリットです。
それでもこの額では、雑誌の売上減を補填することはできません。
漫画雑誌と同じような状況が、それ以外の雑誌にも波及しているといえます。
書籍の市場も縮小傾向、頼みの電子書籍は道半ば
雑誌の話ばかりをしてしまったので、書籍に関しても一応言及しておきます。
たしかに雑誌より売れ行きの落ちは小さい書籍ですが、それでも減少傾向にあるのが事実です。
昔はふと情報がほしいときには本屋に立ち寄る習慣がありました。
でもいまは、皆がスマホで情報を収集しています。
もはや、本の役割が変わってしまったということなのでしょう。
なお、書籍の読み放題サービスKindleUnlimitedも登場しています。
でも業界内のゴタゴタがいろいろとありまして(僕はこのとき電子出版の担当をしていて、まさにそれを味わいました)、取り扱いコンテンツが激減。
サービスができた当初はかなりの人気を誇りましたが、いまはもう閑古鳥です。
なお、このKindleUnlimitedは無料体験が可能なので、収載コンテンツの現状を見てみたいという方は、無料体験でウォッチしてみてください。
そして、頼みの電子書籍の市場は(先に紹介した電子雑誌を含めても)、出版業界の売上の1割程度というのが現状であり、紙の本の凋落を補うには至っていません。
漫画に限って言えば、総売上の3割が既に電子に移行しているのですが、それ以外の書籍は多くが苦戦中。
日本は電子書籍後進国であり、まだ道半ばといったところです。
(そもそも、日本の出版業界が海外とは大きく違う構造になっていまして、業界そのものがガラパゴス的な存在なのですが)
以上、いろいろと悲しくなる出版業界の現状でした。
これ、ご存知の方も多いと思いますが、一応書いておきます。
日本の出版業界には2つの特徴的な制度がありまして。
それが再販売価格維持制度(再販制)と販売委託制度(委託制)。
この業界を目指すなら知っておいたほうがいいです。
再販制:本の価格はずっと変わらない(本は値引き、値上げがない)
委託制:書店で本が売れなかったら出版社に返品できる(書店には仕入の概念がない)
最近では、両方の制度ともに柔軟に運用されることもありますが、この2つの制度が日本の出版業界の基本であり、ガラパゴス化を招いている理由でもあります。
ちなみに、いまの雑誌の返品率は40%くらい、書籍は37%くらい。
10冊刷っても4冊は売れないわけで、無駄が多いですね。
詳しく書くと長くなるので、気になる方はググってください。
なお、出版業界についてもっと詳しく知りたければ、創出版の「マスコミ就職読本」がオススメです。
出版社就活についての生の情報(昨年の就活経験者の情報)もかなり深く載っているので、買っておくのが賢明でしょう。
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これを乗り越える覚悟があなたにはあるか
というわけで、出版はむっちゃ斜陽産業です。
会社が儲からないという悲しい現状は、あなたのお給料にモロに響いてきます。
まあ、講談社や集英社、新潮社、文芸春秋あたりには入れればまだ話も違うんですがね。
そんな状況であるがゆえに新卒採用人数もかなり絞られるようになってしまいました。
大手出版社でも採用人数はほぼ1桁、応募者は数千~万単位なので、まあ、ある程度のところまで行ったら運ゲーになってしまいます。
「業界の現状はとにかく厳しい。それでも私は出版業界に入りたい!」
編集者になる前に、そんな覚悟をまず持つべきなのです。
※「出版界は過渡期」と言われる”強気”な表現もたまに見ますが、僕はいまのところ「終わりの見えない衰退期」だと思っているので、斜陽産業とはっきり書いています。
狭き門をくぐってこそ、編集者になれる
さて、上ですでに触れましたが、新卒で編集者になるのは、とてもとても狭き門です。
確率としては、大手なら数千分の1、少なくとも数百分の1を引かねばならず、もはや針の穴を通すレベルと言えます。
でも、実はこの針の穴を回避する手段があって。
それは非正規で出版業界に入り込む、という方法です。
というのも、中堅以下の出版社は新卒正社員採用なんてほぼしません。
未経験を採用する場合は、契約社員や下手したら業務委託。
つまり非正規なんです。
その代わり、割と採用のハードルはかなり低くなっています。
(給料もそのぶん安いですが)
非正規なら入りやすいしチャンスもある。でも……
非正規でも出版業界に入り込めればチャンスはあります。
いまはこれだけヒットの出ない時代なので、うまいことヒットコンテンツを出す力さえあれば、会社にはもちろん重宝されます。
出版不況(この言葉はあまり好きではないのですが)な現代、会社は儲からず、藁にもすがりたい思いです。
だから非正規にも十分チャンスが回ってきます。
実際、僕の友人には、非正規で業界に入り込んで正社員となり、27歳で社内史上最年少の副編集長になったヤツもいます。
僕が新卒1年目でお世話になった編集長も元は非正規からの叩き上げでした。
でも、彼らは超絶仕事ができるタイプの人間です。
僕から見れば、努力の天才であり、超人クラスの人種。
彼らにとっては、生活そのものが仕事であり、休日だろうがなんだろうが、常に編集者としての”目”をしながら生きています。
仕事も納得できるものができるまでガツガツやります。
すべてはいいコンテンツを産むためです。
さて、また覚悟の話になってしまいますが……
これ、並の人間じゃできないレベルだと分かりましたか?
「編集者として成功する」なら、
針の穴を通すような就活を制覇するか、
非正規で入り込み、とにかく仕事をガツガツやる
しかありません。
性質は違えど、どちらにせよ狭き門だと僕は思います。
編集者は”普通”の仕事ではないと知っておこう
「普通の仕事」というと、どういうイメージが湧きますか?
ワークライフバランスという意味で言うと、9:00くらいに会社に行って、19:00くらいに退勤して、って感じでしょうか。
あるいは、外を回って営業したり、社内で事務作業をこなしたり、とかですかね。
編集者には、これらのイメージは通用しません。
編集者は「コンテンツの職人」であり、「いい本を作るためならなんでもやる」のが仕事です。
この「なんでも」にはいろいろ含まれるのですが・・・・・・
ちょっと思いついたのを列挙してみましょうか。
- 出版企画を考える
- 著者や業界関係者と飲みに行く
- 著者の生活の世話をする
- 印刷会社やDTP会社などと折衝する
- 校了(締切)ギリギリまで、時によっては朝まで粘る
- ページの見せ方に尋常じゃなく凝る
- 休日も本のネタを探すためにイベントなどに出かける
- 類書(自分が作りたい本に似ている本)をひたすら読む
- 書店に行き陳列を研究する
- 販促企画を考える
たくさん書きましたが、これすべて、編集者の仕事の一部です。
担当している本や編集者の個性によってもかなり違ってはきますが、本当になんでもやる、というのが伝わったでしょうか。
いい本のためならなんでもやる
「著者の世話をする」なんて信じられないかもしれませんが、漫画編集者には稀にある話で、、、
漫画の著者ってフリーランスかつ激務なので、生活が崩壊しているケースが多いんですよ。
だから、編集者がその著者ができるだけ快適に執筆をできるよう、生活を助けてあげないといけないんですね。
気持ちよく筆を執ってもらったほうが、いい漫画を描いてもらえますから、必要があれば編集者はそこまでやるというわけです。
また、デザイナーさんなど、本をつくるときの外部協力者はフリーランスの人が多いです。
フリーランスのデザイナーさんなどは、これまた生活環が崩壊している人が多く、そんな人たちと絡んでいると、こちらのライフサイクルも崩れることが多いです。
僕が仕事をしていたデザイナーに、夕方5時に仕事をはじめて、朝5時ごろに寝るという人がいました。
でもこの人はとにかくデザインが上手くて、スケジュールを崩してでも依頼していました。
この人がいないと、いい表紙ができないですからね。
あとは、前時代的に思われるかもしれませんが、(ちょっと大げさですけど)朝まで粘るとか、常人には価値を見出せないような部分に凝るとかいった粘り強さ。
これめっちゃ重要です。
「いい企画ができた!」
とか、自分では会心のできと思っても、編集長からサクッと否定されることだってあります。
あります、というかそんなことザラです。
それでも決して折れない粘り強さは編集者には必須。
理不尽に近いことも多い世界なので、お豆腐メンタルだと厳しいかもしれません。
あとは、日常から「編集者という立場」で生活することも仕事ですね。
電車の広告等を見てトレンドを把握したり、ニュースを見るときも本のネタになることがないか気を配ったり、書店に足を運んだり。
よく「広くアンテナを張る」だなんて言葉で表現されますけれど、具体的にはこういったことを指しています。
その点では、フットワークの軽い人は重宝される傾向があります。
上に書いた以外のことも、求められるケースが当然あります。
編集者になる前に、いい本のためなら何でもやる覚悟をしっかり持ってください。
憧れや好きという気持ち”だけ”では編集者はできない
「編集者に憧れていて……」
「御社の●●という作品が好きで……」
ESで志望動機を聞かれるとこんなことを書く就活生をよく見るのですが、これ、超高確率で落ちます。
必ずって言っていいかも。
なぜか。
編集者として活躍するには、
「どんな価値のある本を作りたいか」
「どうすればそんな価値のある本を作れるのか」
「その本を通して、世の中にどんな影響を与えたいのか」
という視点が必要なんですよ。
あなたの編集者になりたい気持ち、作品を愛する気持ちはわかります。
でも、憧れや好意”だけ”で新たな価値を生めるでしょうか。
あなたの”好き”は、その本を買ってくれる”読者の好き”と一致しているでしょうか。
一致していないのなら、悲しいことながらそれはただのつまらないオナニーになってしまいますよ。
好きという気持ちを武器にする方法
好きという気持ち”だけ”では仕事はできないと書きましたが、そこに付加価値を付ければ立派な武器になります。
あなたがなぜその作品が好きなのか。
「それはなぜ?」という問いを繰り返して、徹底的に考えてください。
そして、その作品を好きになったことによってあなたの人生にどんな影響が出たかを考えてください。
本当に好きな作品なら、あなたの人生に影響を与えているはずですからね。
そして、志望動機を聞かれたらこう答えるんですよ。
「私は●●という大好きな作品によって人生が××のように変わった。いま、▲▲のような時代だからこそ、◆◆を与えられる作品は求められていると確信している。私はそれを作り、世の中を変えたい。」
●とか、×とか、▲とか、◆の部分はあなた自身で埋めてもらうとして、この志望動機、アイデンティティも説得力もあることが分かるでしょうか。
あなたが好きな作品と同じ作品を好きっていう人ならかなりいるかもしれませんが、その作品であなたと同様に人生が変わったという人は相当絞られるでしょう。
さらにその好きという気持ちからどんな作品を作りたいか、世の中にどのような影響を与えたいかまでに言及している。
こういった志望動機を、事実として、自信をもって書けるのなら、あなたは編集者になるべきでしょう。
いやむしろ、そんな気概を持っているあなたにこそ編集者になってほしいんです。
編集者になったあなたはどんなものを作れるか
上に
「私は●●という作品によって人生が××のように変わった。いま、▲▲のような時代だからこそ、◆◆を与えられる作品は求められていると確信している。私はそれを作り、世の中を変えたい。」
というような志望動機が書ければ強いね、と述べましたが、面接で見られているのってまさにそういうところ、つまり「あなたがどんなものを作ってくれそうか」ということなんです。
面接で見られているポイントってほかにもありますが、「あなたが社内で活躍するイメージを持たせること」が一番大事だと思っています。
それが編集志望者の面接であれば、「あなたがどれほどいい本をつくってくれそうかとイメージを与えること」ですね。
先ほども書いた通り、いい本の定義は広範囲であり、正解はありません。
でも、あなたの人生経験に裏打ちされた想いのこもった内容の企画であれば、面接官も心を動かされる可能性が高まります。
経験に裏打ちされた強い想いと、それを何が何でも形にする覚悟。
それが世間に受け入れられる(=売れる)確固たる理由があれば、名のある著者も企画提案を受け入れてくれるでしょう。
本を作ることにおいて、一番大事なのはあなたの強い想いです。
編集者になるには、正攻法の1歩先を行く就活が必要
ここからは具体的なノウハウの話に入ります。
でも……「面接ではこう答えろ」とか、ピンポイントの話はあまり書くつもりはありません。
こういうコンセプトで就活をすれば、新卒で編集者になれる確率が高まるぜ、という話です。
あと、編集者以外でも、難関企業向けの就活には活きる話じゃないかなと思います。
話のなかで参考になる本も紹介していくので、詳細なノウハウはそれらをチェックしてください。
なお、新卒正社員で編集者になることを目指すことを前提とした話になるので、その点はご容赦のほど。
さて、編集者になるにはどんな就活をすればいいか。
一言でまとめると「正攻法の一歩先を行け」ということになります。
100分の1以上の、突出した人間になれ
自己啓発書のような見出しですねw
でも、これって編集者になるため、あるいはそのほかの人気企業を目指す就活に対して超大切な考えです。
上にももう書きましたけど、新卒正社員で編集者になるのって超大変なんですよ。
編集者の部分を電通マンだとか四大商社の商社マン、とかに置き換えてみてもよいですね。
編集者を目指す場合、少なめに見積もっても500分の1、最大手なら1000分の1以上の確率をクリアしないといけません。
これ、普通の人と同じことをしていても達成できますかね?
率直に言って無理です。
だから、正攻法の一歩先を行かなければならないんですよ。
もちろん基本は一緒なのですが、基本だけやっても、狭い関門はクリアできません。
100分の1以上の突出した人間になりましょう。
正攻法の一歩先を行く例:合同説明会なんて行かない
ちょっとここで、具体例を出しておきましょうか。
ネットスラングでは「豪雪」……とも呼ばれる、合同説明会。
幕張メッセや東京ビッグサイトのような、でっかいホールで毎年のように開催されます。
僕、これ1度行ったっきり「無駄だ」と悟っていくのをやめました。
なぜか。
理由は2つありまして……
- そもそも出版社があまり出ていない
- 行かなくても別に差がつかない(別の部分でもっと差がつく)
って感じです。
そもそも、合同説明会に参加している企業って、「どうにかして多くの学生を集めたい」って思っている企業ばっかりなんですよ。
「応募が少ないから、とりあえず人が来そうなところに出展しておこう! 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる!」
みたいな。
一方で出版社は腐ってもマスコミなので、会社の規模以上に知名度があるケースが多く、応募が殺到する傾向が強いのです。
おまけに出版物が売れなくて採用を絞っているわけですから、わざわざコストを払って合同説明会に出てくるケースは少ないんですよね。
なので、「編集者オンリーや!」と決めてかかっている人は、合同説明会なんて行くだけ時間の無駄。
このあと説明する、別のことに注力しましょう。
また、合同説明会で説明される情報って、だいたい企業のホームページ読み込めば書いてあることばっかりなんですよ。
IR情報(株主向けの情報)とか見れば、会社の細かい強み弱みとか見えてきますし、話を聞くだけ時間の無駄。
合同説明会でされる説明って、別の作業=企業研究をちゃんとすれば、代替できるんですよ。
行きたい企業がないから探したい!というあなたが合同説明会に行くことはまだ否定しませんが、志望企業が明確にあるのなら、合同説明会に時間を割いてはいけません。
というわけで、「他の奴らの一歩先を行く」ためには合同説明会は不要です。
僕は一度参加してそれに気づけたので、いちいち足を運ぶ価値なんて微塵も感じなくなりましたね。
なお、ここで語ったのは巨大な展示場で行われる合同説明会についての話でして、一部例外もあります。
大学で行われる説明会(授業のついでに行ける)や気になっている企業の個別説明会やインターン(企業や仕事の具体像が分かる)は別です。
「どうしても雰囲気を味わいたい!」って人だけ、大規模な説明会に行けばいいんじゃないでしょうか(笑)
あ、そうそう。
僕の知り合いのライターさんが、大規模合同説明会の本質が分かる、クッソ面白いパンクな記事を書かれていたので紹介しておきます。
参考:30歳目前だけど新卒の合同説明会に潜入「学生が聞きにくいことをアレコレ聞いてみた」
編集者になるには:⓪事前準備編
新卒性の就活の時期は、テレビ局のアナウンサーや一部の外資系のような例外を除いて、3年生の2月くらいからスタートするものが多いでしょう。
もちろん、3年生の早めからインターンシップに参加している人も多いでしょうが、説明会やES、選考が本格的に始まるのは年明けからですよね。
だいたい多くの人は、その直前になって慌てて動き出すことになるのですが、100分の1以上を目指すあなたはもっと早く立ち上がる必要があります。
動き出しの時期は作業時間を左右するため、結果をモロに左右するのです。
就活のスタートが遅かったために、希望の企業に行くチャンスを逃した……となると、とても後悔する結果になりますので、さっさとスタートを切ってください。
僕は一度出版社就活に失敗して就職留年していますけど、失敗を味わったおかげで事前準備の重要性に気付くことができました。
というわけで、遅くても3年生の秋、できればそれ以前から自らの進路への意識を固め、対策しておくようにしましょう。
では、就活が始まる前に何をやっておけばいいのか。
コンセプトは、「ライバル以上の経験を積む」です。
言葉にするとなんか仰々しさがありますが、誰でもできることばかりなので安心してください。
ライバル以上の経験を積める事前準備の例
広告や出版など、メディア系のバイトができるならやっておく
広告や出版、メディア系の会社でのバイトは、普段は直接触れることが難しいマスコミ系の産業について多くのことを学ぶことができます。
しかもお金をもらえるわけです。
進路を出版社などのメディア系に絞っているならやらない理由がないので、夏休みや春休み、あるいは平常時でも、時間を作って取り組んでおくとよいでしょう。
定番の本はしっかり読んでおく
毎年人気になる本ってあるじゃないですか。
いわゆるベストセラーってやつ。
そういうのは基本的に読んでおくといいです。
まあ、読んだ結果、「あ、やっぱりクソだわ、なんでこんなのが売れるの~!」って思わされることが僕の経験上圧倒的に多いんですが(笑)、そんな本が売れている、というのは紛れもない事実。
編集者になったあなたは、仕事として売れる本を作らなくてはいけないので、流行りはしっかり知っておかなければいけません。
本に限らず、どんなジャンルのものであっても、流行に敏感になるクセを付けておくのがよいでしょう。
そして、あらゆる流行りやニュースに対して、常に自分の解釈・考えを持つようにしてください。
面接などで問われることもありますよ。
興味があることにはなるったけ手を出せ
上に書いた、メディア系のバイトをするであるとか、定番の本を読むとかって、簡単にできることなんです。
つまり、個性が出しにくいんですよ。
じゃあどこで個性を出すか。
サークル活動とか、趣味であるとか、あなたの「好き」な部分です。
ミーハーだなあと思うかもしれませんが、好きなことにはどんどん手を出しましょう。
学生時代ほど「好きなこと」に熱中できる時間はありませんので、あの手この手で趣味を増やしていってください。
そして、一番好きなものにはガッツリ熱中してください。
熱中できた暁には、あなただけの個性あるエピソードが手に入っているはずです。
就活では、あなたが学生時代に一番頑張ったことを高確率で聞かれます。
サークル活動だ、バイトだ、留学だ、なんてみんな言うのですが、一番大事なのはなにをしたかじゃありません。
どれくらい好きだったのか。
どれくらい熱中したのか。
どれだけの成果を出せたのか。
その経験を通してどれくらいあなたが変わったのか。
どれだけあなたの個性がそのエピソードに詰まっているのか。
あなたの「好き」でバリバリの個性をつくってください。
編集者は個性が強い人だらけなので、他人に負けないパーソナリティが必要です。
以上、ライバル以上の経験を詰める事前準備の例でした。
もちろんほかにもあると思いますので、あなた自身で考えてみてくださいね。
意識をして経験を積む人は意外に少ないので、思ったより差がつきます。
時間がある限り取り組んでみてください。
編集者になるには:①自己分析編
就活においてよくでてくるワード、自己分析。
自己分析って言葉にすると、これまた大げさなのですが、自分がどんな人間なのか、整理しておけよ、ってだけの話です。
孫子の言葉に「敵を知り己を知れば百戦危うからず」とありますけど、就活においては自分を知っておくことがとても大切になってきます。
ESだとか面接では、あなたという人間の軸や一貫性が強く問われます。
自己分析は、その軸を言語化する作業なので、ESや面接に取り組む前に完ぺきにしておくべきなのです。
どうやって自己分析するの?
自己分析関連の本を利用する
自己分析の方法論として一番手っ取り早いのは、本を使う方法ですね。
ここでポイントなのは、ワークシート形式になっているものを買うこと。
自己分析の作業って、自分の過去の棚卸なので、ガンガン書き出してしまうのが一番効率がいいんですよね。
手書きが面倒な人は、PCで打っても構わないので、とにかくあなたという人間を言語化してください。
あ、あと絶対内定シリーズはやめておいたほうがいいです。
宗教っぽいというか、意識高い系でして、大方の人には合わないと思います。
友達に、「自分のことどう思ってる?」と聞いてみる
「自己分析せずとも、自分のことなんて100%わかっとるわ!」という人もいるでしょう。
実際僕もそうでしたし、こっち人のほうがもしかしたら多数派かもしれませんね。
さて、そんな人たちにおすすめしたいのが、友達からの評価を聞いてみる、ということです。
これ、かなり恥ずかしいんですが、付き合いの長い友達は「あなたが知らないあなたの個性」に気付いているケースが多くあります。
本を使っての自己分析は書き込み作業が必要になるのですが、この方法なら友達に聞くだけで、自己分析の材料が手に入ります。
手間なくできる、個人的には最強の自己分析法だと思っていまして、友達と相互でやりあうのもおすすめですね。
自己分析をして「あなただけのキャッチコピー」を付けよう
自己分析のゴールは「あなたという人間を言語化すること」です。
で、この「言語化されたあなた」をESや面接でガンガン押し出していくことになるのですが、そこで重要なのは「初対面の面接官に、あなたの軸をどう印象深く伝えるか」です。
そのために役立つのがキャッチコピー。
僕はブロガーとして「デブ界の希望」だなんて名乗ってダイエット企画なんかをやっていますけど、そんな感じのものですね。
就活生のころは「愛と情熱で押し切るブルドーザー」なんてコピーを自分につけていました。
企画に愛と情熱を込める。
ガツンと提案して、相手を口説き落として形にする。
そんな人柄がなんとなーく伝わると思います。
さあ、恥ずかしがることなく、あなたという人間の個性を一言で表してみましょう。
うまくできなかったら、友達にキャッチコピーを付けてもらうのも手です。
意外といいものがつくかもしれません。
あ、僕はキャッチコピーを付けるセンスが微妙なので、あなたはもっと上手いキャッチコピーをつけてくださいね!(笑)
編集者になるには:②ES-エントリーシート編
さて、自己分析ができたところで、あなたという人間の軸、そしてキャッチコピーが明確化したと思います。
今度はそれを、ESに書いて表現していきましょう。
そしてこのESこそ、就職活動の成否を最も左右する、キモです。
大げさかもしれませんが、自己分析とESが就活の成否を8割左右すると僕は考えています。
なぜESが最も大切なのか
それは、ESは内定まで、下手したら入社後も、ずっと響くものだからです。
面接は、少なくとも3次面接まで、多い会社では7次面接くらいまであります。
たとえば1次面接で口にした言葉が「多少よくなかったな」とあとで反省したとしても、その面接に通りさえすれば次の面接で言い方を改善していくことが可能です。
一方で、ESは一度提出したら訂正することはできません。
しかも最後の面接まで、下手したら入社後まで、あなたを評価する資料として使われることになるのです。
ESの内容、すべてに一貫性をもたせろ
では、どんな内容のESが「よいES」といえるのか。
それは、一貫性のあるESです。
さっき、自己分析のコーナーで「あなたという人間を言語化しろ」と書きましたよね。
それに基づいて、「言語化されたあなたという人間」をより深堀りして伝えるのがESの役割になります。
自己分析段階で自分に着けたキャッチコピーを、エピソードや理由を付け加えて肉付けし、論理的に伝えていってください。
自己PRはキャッチコピーをまず書いて、その理由、エピソードを連ねればよいですし、好きな本を聞かれたらそのキャッチコピーを裏打ちするようなものを並べればいい。
学生時代に頑張ったこと、長所や短所、どのようにして会社に貢献していくかなど、エントリーシートで聞かれることは、ほぼすべてこの「軸」をしっかり持てば簡単に回答できます。
すべての質問に、「あなたの軸」という一貫性をもって答えていきましょう。
具体的なESの書き方
ESの文章術について、この記事でそれほど長く書くつもりはないのですが、さわりだけ書いておきましょう。
とりあえず、文章の構成に関しては
- 最初に結論を書く
- その後、具体的なエピソード、結論に基づいての理由を書く
- 文字数に余裕があれば、シメでもう一度結論をさらっとまとめる
これだけおさえていれば、まあ大丈夫です。
最初に書く結論の部分、あるいは重要な箇所は、下線を引くとか、太めのペンを使うとか、蛍光マーカーで色付けするとか、しっかり目立つように工夫をしてください。
ES相手に読ませるものなので、読みやすさをとにかく追求しましょう。
ぱっと見で、読みにくいESはサクッと落とされます。
また、出版社のESでは長めの作文を要求されることも多いので、文章術はしっかり鍛えておくとよいでしょう。
以下の本を読むのがオススメです。
というか、読んだら、文章術については完ぺきになります。マジで。
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↑「中学生から~」とタイトルにありますが、中学生に読ませるには難しすぎるレベル。大学生のあなたが読んでちょうどいい難易度かも。
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↑書いてあることは先に紹介した本と被る部分もありますが、超オススメの一冊。もしかしたら、こちらのほうが読みやすいかも。
ぱっと見で、「おっ、こいつに会ってみたい」と思わせろ
ESを書くときは、読者(あなたのことを知らない、志望企業の社員)をもてなす気持ちで臨みましょう。
大手出版社のような人気企業には、万単位のESが送られてきます。
それを、限られた数の社員で読んでいくわけです。
そう、ESの選考時に、あなたのESは30秒と読まれないわけですよ。
ということは、ぱっと見であなたの魅力が伝わるようなESでないと落とされるわけですね。
だから、上に書いたキャッチコピー戦法しかり、重要なワードを太ペンやマーカーで強調して見やすさを改善したり……というような手法はかなり有効なのです。
あるいは、「この枠内で、あなたを自由に表現してください」といったような白紙に自由記述の質問があったとしたら、ぱっと見のインパクトがとにかく重要ですね。
僕は書道をやっていたので、そのA4の用紙に筆で座右の銘を書き、落款(サインとハンコ)も入れ、ペンで解説を入れました。
イラストを描くことができる人なら絵で表現することもできますし、文字以外の表現を使って相手にインパクトを与えましょう。
そういう手を駆使してこそ、ぱっと見ただけで「おっ、こいつに会ってみよう」と思わせるESが完成します。
編集者は、いい本のためならなんでもやる職業です。
それに就きたいあなたは、どんな手を使ってでもいいESを作ってください。
編集者になるには:③企画編
編集者になると、常に本の企画を考え続けることになります。
編集部にもよりますが、毎月・毎週のように企画会議があって、渾身の企画をそのたびに出さねばなりません。
そう、企画こそ編集者の基本といえるわけです。
この基本を最終的に身につけるのはあなたが編集者になってからでも遅くないのですが、ESにおいて頻出の質問であることはもちろん、出版社の面接では必ずといっていいほど「ウチに入ったらどんな本を作りたい?」と聞かれます。
もう聞かれると分かっているレベルなので、しっかり練っていく必要がありますね。
この企画地獄を乗り越えるための戦術ですが、「質より量」で攻めましょう。
企画は編集者の基本。企画100本ノックをしよう
ちょっと失礼な表現になりますが、あなたはこれから編集者を目指す、いわば素人。
なので、一発でいい企画を考えろ、というほうが無理です。
面倒などと思わず、とにかくたくさん企画を考えましょう。
まずは「100本」。
それほど書けば、きっとそのうち5本くらいは、面白そうと言えるものが出来上がっているはずです。
面白いと思ったものはさらに深堀りして、渾身の企画に仕上げていきましょう。
本のタイトルはもちろん、判型、ページ数、カラー(モノクロか、2色か、フルカラーか)、章立て、さらには売り方、売れるであろう根拠など……がっつり作り上げてください。
最低3本くらいは渾身の企画を準備しておいて、出版社ごとに、ウケそうなものを読んで出していきましょう。
この企画100本ノック。
「うげー」と思う人もいるでしょうね。
なんてったって数が多いですから。
でも、編集者になったらこれ以上の企画地獄に悩まされることになります。
ですから編集者を目指すならこれくらいやって当然なのです。
偉そうに言っていますが、ここまでしないと、厳しい関門を突破することはできません。
さて、この章の終わりに、僕が尊敬する編集者の言葉を2つ紹介しておきましょう。
「企画を考えなくなったら、編集者として終わり」
これは、僕の大恩人でもある有名な雑誌の編集長が言っていました。
もう本当に、その通りです。
これから編集者を目指すあなたが、いまここで終わるわけにはいきませんね。
「いまお前が考えた企画は、他人がもう考えていると思え」
これは、僕が就活時代にお世話になった現役編集者の言葉であり、僕が「企画100本ノック」を推奨する理由です。
編集者だって所詮は人間。
みんな同じようなことを考えるんですよ。
だから、”かぶり”を防ぐために量は大切だし、いけそうなものを見つけたら、質の追及も大事になってくる。
大変でしょうが、「編集者になったら、こんな本を作りたいな……」そんな妄想力を発揮して、あなたにしかできない企画を捻りだしてください。
編集者になるには:④OB訪問編
先ほど、ESが就活において最も大切なポイントだと書きました。
一方、ここで書くOB訪問は就活において最もライバルと差がつく要素だと思っています。
OB訪問が、ライバルとの差になる理由
なぜ、OB訪問がライバルとの差に直結するのか。
理由は簡単で、みんな面倒くさがってやらないからです。
ESや筆記試験、面接は入社のためには必ずクリアをする必要がありますが、このOB訪問は就活の必須要素ではありません。
だからこそOB訪問をやらない人が多いのですが、狭い関門を通過しなければいけないあなたの就活にとって、絶対に外してはならない要素と表現して間違いないでしょう。
OBとガツガツ連絡をとろう
企業のホームページでは、「個別のOB紹介は受け付けておりません」だなんて書かれているのですが、これであきらめるようでは早いですね。
サークルやゼミなどの先輩に相談すれば出版社で働いている人を紹介してもらえるかもしれませんし、大学の就職課に行けば大量のOBの連絡先を見ることができます。
ネットを調べれば、マスコミ就活関連のセミナーが開かれていて、現役編集者が参加しているものもあります。
それだけ、現役の編集者と話せる扉は開かれているのです。
とにかく扉を叩きまくり、相手が見つかったら臆することなく連絡をしましょう。
そして、あなたの「会いたい」という気持ちを伝えてください。
かわいい後輩に真剣なお願いをされれば、多くの先輩は気持ちよく話を聞いてくれることでしょう。
一度OB訪問をしたら、その人に知り合いを紹介してもらうよう依頼してもいいですね。
芋づる式にたくさんの人の話を聞くことができます。
もし、どうしても無理だ!どれだけ探しても見つからない!という人は、僕に連絡してくれても大丈夫です。
ただ、僕も使える時間は限られていますので、有料(30分2000円+交通費)とさせてください。(正直、これ激安価格です。希望者多数の場合は値上げしますのでご了承のほど)
また、あなたの連絡に本気を感じない場合はお断りさせていただく可能性もあります。
もし実現した場合、可能な限り有益な情報を提供できるように努力します。
あなたの大切なお金をいただくわけですからね。
ご希望の方はTwitterでDMをください。
OB訪問でやるべきこと
さてOBと連絡がとれたところで、当日OBにしてもらいたいことを事前に考えておきましょう。
ここでは、有効な一例を紹介しますね。
仕事内容を具体的に聞こう
編集者の働き方は所属する編集部や編集者個人によって千差万別です。
「編集者は個人事業主のような働き方をする」などと表現されることがありますが、まさにその通り。
自分が編集者になったときのビジョンを明確に、かつ現実的に描けるよう、OBの仕事内容を具体的に聞いてください。
そして、あなたなりの「編集者像」のイメージを作る材料にしてください。
あなたは、3年後、10年後……どんな編集者になっているのでしょうか。
また、仕事上最も大事にしていることなど、マインド的な側面も聞いてみてください。
予想外のことを言う人もいるでしょうし、編集者を目指すうえであなたに足りない意識がはっきりするでしょう。
あとは、「私が編集者になるには、どのような能力を身につけるべきだと思いますか?」などと、ストレートに聞いてみるのもありですね。
ESチェック、企画の相談、面接の練習をしてもらおう
OB訪問は、ESや企画など、あなたが会社に提出するものを、現役社員の目でチェックしてもらう大チャンスです。
僕のときは、その会社に出すものはもちろんのこと、他社に出すESまで大胆に見せ、添削をもらっていました。(ずうずうしいですがw)
第三者の視点というのはもちろんのこと、現役の社員でしかできないツッコミをしてもらえることは確実です。
「このESや企画を見て、どう思われますか?気になることはすべて教えてください」と言ってお願いするくらいが理想です。
また、面接で聞かれそうな質問をしてもらい、あなたが答える、面接練習をしてもらうのもいいですね。
ダメだしでは、厳しいことを言われるかもしれませんが、これはまたとない金言です。
この機会を逃さずモノにしてください。
OB訪問をガツガツするためにも、ES執筆や企画の練りだしは可能な限り早い段階で行っておくのがよいでしょう。(さっきも書いた通りですが)
僕は、各社の採用の動きに対して、こちらの動きだしの速さで負けないようにするため、2ちゃんねる(いまは5ちゃんねるですが)の出版社就活スレで常に情報収集をしていました。
あれ、結構役に立つんですよw
就活生は”特権階級”だ
「就活キツいのに”特権階級”だなんてなんだよ!」
と思ったあなた。
社会人がどれくらい忙しいか知らないと思います。
それも、編集者やマスコミ関連の職の人たちはとにかく忙しくて、自分の時間が無いんですよ。
そんななか、就活生というだけで、OB訪問と称してたくさんの社会人に会えるわけです。
すごいと思いませんか?
OB訪問は、あなたの視野を広げるチャンス。
積極的に活用してください。
なお、忙しい社会人にわざわざ時間を割いてもらうわけですから、感謝の気持ちだけは絶対に忘れないようにしてください。
当日「ありがとうございました」を言うのはもちろん、お礼のメールをして、就活が終わったら結果を伝える……。
これくらいのことはしておいてよいでしょう。
もしかしたら、あなたが社会人になってからもいろいろと指導してもらえる、一期一会の素敵な出会いになるかもしれませんからね。
編集者になるには:⑤筆記試験編
さて、ESが通ったところで次なる壁として立ちはだかるのは筆記試験。
出版社の筆記試験全通の僕がとった戦術(というか勉強方法)を伝授していきましょう。
まず、筆記試験で出される問題は、大きく2つに分けられます。
それぞれに対策を取っていきましょう。
1問1答の問題
いわゆる、知識を問われる系の問題ですね。
英語や国語などの学力を問う問題、一般教養や時事問題、難読漢字を読ませたり書かせたりする問題が出題されます。
筆記試験については結局、勉強するしかないものなので、それぞれ本を買うなりして対策するに尽きます。
2年間の就活を通して、僕は筆記試験全通でしたので、同じやり方を踏襲してもらえばきっと大丈夫。
勉強法やオススメの本を紹介していきますね。
なお適性検査があるケースもありますが、素直に回答すれば問題ありません。
1.英語や国語などの学力を問う問題
大学受験レベル程度の知識があれば解ける問題ばかりですが、ただ英語に関しては、苦手な人は英文を多少読む練習くらいしてもいいかも。
まあ、これに関しては大丈夫なので、気軽に行きましょう。気軽に。
あとは、いわゆる「SPI」のような形の決まった試験がありますね。
これには洋泉社の対策本が、内容が詳しくておすすめ。
本を2周やっておけばそうそう落ちることはないと思うので、確実にしておいてください。
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2.一般教養や時事問題
これは、本を買ったほうがいいです。
2017年までは、早稲田セミナーの「一般教養の天才」という1冊やれば大丈夫!というレベルの神がかった本があったのですが、2018年以降は刊行されていません。
なので、ここは毎年刊行されている「朝日キーワード」を買っておくといいです。
「日経キーワード」でもいいんですが、出版社向けの対策なら、掲載されている問題のジャンルの広さから朝日のほうがオススメですかね。
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あとは、テスト形式で訓練したいのであれば、「日経TEST」シリーズも買っておきましょう。
実際にどんな形で問題が出るのかを知っておけば、心の落ち着きに差が出ます。
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3.難読漢字
これ、出版社の筆記試験において一番最初に対策すべきポイントです。
というのも、必ず出題されるうえに対策している連中が多いから、受験生の正解率がとても高いんですよ。
大学受験でもそうですが、みんなが合わせてくる問題を外すと落ちます。
「マスコミ漢字」という、マスコミ就職に向けてはド鉄板なシリーズがあるので、時間を作って対策しておきましょう。
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作文
作文の出題パターンには大きく分けて2通りあります。
ひとつは、「当社に入ってからどうしたいか」や「学生時代に最も頑張ったこと」を書け、というような自分の考えや経験を書かせる問題。
そしてもうひとつは「三題噺(さんだいばなし)」です。
前者はESと同じ、自分の軸に沿って書く、という作戦を取ればOK。
文字数は多くて800文字くらい書かされると思いますが、しっかり自己分析しておけば余裕なので安心してください。
大丈夫。
あなたはESを乗り切ったんですから、どっしり構えて自分の考えを書きましょう。
ただ、制限時間が短い例が多いので、書くスピードだけは意識しておいてください。
三題噺の書き方
出版社を受けるなら、絶対対策しておくべきなのがこの三題噺。
これだけは、明確な攻略方法を知っていたほうがいいので、ここに書いておきますね。
そもそも「三題噺」とはなんぞや、というところから説明しますと、
- 3つの関連性のないワードが示され
- この3つのワードを使い、●●文字でストーリーを作れ
というようなヤツです。
文字数は800文字くらいですね。
もともとは落語のお題にされるようなものなのですが、発想力を問う目的で出版社の筆記試験ではよく出題されます。
そしてこれを30分や40分といった短い時間で書き上げねばならないので、時間との戦いになります。
なので、攻略法を知らないとかなり厳しいです。
そんな三題噺の倒し方ですが、
- 事前にストーリーをいくつか(3つくらい)準備しておく
- 出てきたワードに沿って使えそうなストーリーを採用し、そのまんま書く
- ワードは多少強引になってもいいので、文章内に押し込む
「こんなんでどうにかなるの?」と思うかもしれませんが、どうにかなります。
実際、僕はどうにかなりました。
筆記試験全通ですからね。
心配な方は、ストーリーにはしっかりオチをつけておくと、話が面白くなるので通りやすくなるんじゃないでしょうか。
ESと同じく、作文も「相手に読ませる」ことを意識して、読みやすい・抑揚のある軽妙な文章を作りましょう。
なお、作文技術については、ESのところで紹介した本を参考にしてもらえば大丈夫です。
一応もう一度リンク張っておきますね。(本当にいい本なので)
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過去に、文章術についてはこんな記事を書きました。
・4パターン別!あなたの文章力を向上させる方法&本の紹介
ぶっちゃけ、この記事と同じようなことも一部書いているのですが、文章力に強い悩みがある方はぜひどうぞ。
編集者になるには:⑥面接編
僕が就活をしたとき、一番苦労したのが面接です。
自分の言いたいことを言っては落とされ、なにがいけないのかさっぱりわからず、祈られまくりの就活1年目を過ごしました。
が。
いくつかの基本を抑えた2年目は、あれよあれよと役員面接など、終盤の面接までたどり着けるようになりました。
その基本を伝授しましょう。
面接は、あなたという商品を売る営業活動だ
いきなりですが、これが面接の本質です。
営業マンは、商品の魅力を消費者に伝え、買ってもらえるよう促します。
面接はそれと一緒で、あなたという商品の魅力を会社に伝え、採用してもらうように促すことなのです。
なので、相手のニーズをしっかりと把握し、それにあわせてわかりやすい回答を並べていくことが何より大切です。
あなたという商品をどう売るか
商品を売るためのコツは、大きく2つです。
この2つ、別に難しいことではなく、、、
- 余計なことはしゃべらない
- 結論からビシッと答える
というだけのことです。
余計なことはしゃべらない
たまに見かけるんですが、
「自己紹介をしてください」
と言われて、ついでに自己PRをしてくる人がいます。
そういう人は、自分の魅力を伝えたくて伝えたくてたまらず自己紹介という名の自己PRをしてしまうのですが、これ、明確に逆効果です。
自己紹介を求められたら、名前、出身地や大学名、学生時代に主に取り組んだことなどを簡単に述べればいいだけで、「私の強みは~」なんて余計なことは言わなくていいんですよ。
この、余計なことを言っちゃうマンは相手のニーズ=質問の内容をはき違えています。
聞かれたことだけ端的に答える。
これが面接の受け答えの基本です。
結論からビシッと答えよう
しゃべり方の基本として、一番重要なのは結論から答えることです。
集団面接なんかを受けるとよくわかるんですが、これができていない人って結構たくさんいるんですよ。
特に1次面接や2次面接は与えられている時間が短いので、話している内容がよく伝わらないと一瞬で落とされます。
たとえば、30分の集団面接を5人で受けたら、1人が喋れる時間ってたったの6分なんですよ。
そこで、回りくどい話し方をしていたら、お祈り待ったなし。
ESの文章構成と同じなんですが、
最初に結論
次に結論を補足する理由やエピソード
そして最後に軽く結論。
こうしゃべればまず外さないです。
そして、1つの質問に対して30秒~1分で答えられるようにしましょう。
ひとつひとつの質問に短くまとまった答えを返していけば、限られた時間でもたくさんの質問をもらうことができます。
たくさんの質問をもらえるのは、あなたが面接官に注目されている証です。
相手に自分のことを伝えるためにも、わかりやすく、手短に答えることを意識しましょう。
なお、定番の質問は「面接 質問」とググれば出てきますので、それらについては30秒から1分でサクッと答えられるよう返答をある程度準備しておくのがオススメです。
ただ、原稿棒読みになってしまうのはあまりよろしくないので、キーワードだけを頭に入れ、それを適宜組み合わせて答えを作っていくようにしましょう。
これらが面接の攻略法ですが、いきなりぶっつけ本番だと厳しいので面接練習はとても大切になります。
OB訪問の機会を活用して練習するほか、友達同士で模擬面接をするなどして実践を積んでおいてください。
友達相手に面接をするのは恥ずかしいこともあるでしょうが、そんな恥ずかしさで怖気づいていたら、1000分の1を受かるなんてできっこありません。
頑張ってくださいね。
酷い質問が来ることもある。心の準備をしておこう
出版社の面接について、もう一つ付記しておきたいのが、脈絡なく、とんでもない質問が飛んでくることがあります。
僕が友人から聞いた例だと
「あなたは小麦粉の販売担当になりました。どうやって売りますか?」
という質問があったそうです。しかも部長クラスの面接で。
こういう訳の分からない質問がたまーに出てくるので、心しておいてください。
基本的に即興で答えるしかないのですが、、、
どうしてもすぐ答えが思いつかない場合は、「申し訳ありません、少々考えさせてください」と泣きを入れてください。
すぐにヘンな答えを返すよりも、少しでも考えてクオリティのよい答えを出したほうが相手の心証は良くなります。
考えられる時間の猶予は30秒から長くても1分くらいでしょうが、その時間で、精一杯頭を回しましょう。
最後に「質問はありますか?」と聞かれたら
面接の最後で逆質問を求められるパターン。
ここで「ありません」と答えると心証が悪いです。
「こいつ、ウチの会社に興味ないのかな?」
と思われたら落とされますからね。
1つ、2つは何かしら聞いておきましょう。
たとえば僕は「御社のいいところと悪いところを教えてください」とか「新入社員に最も求めたいことを教えてください」などと質問していました。
最後に。
2万字オーバーのこの文章。
自分で読み直しても長いです(笑)
ここまで読んで下さりありがとうございます。
出版社就活、、、あまりに倍率が高いので祈られまくる恐れもあります。
それでもめげずに頑張ってください。
「僕を育ててくれた出版業界に少しでも恩返しがしたい」という思いで執筆しました。
僕にできる恩返しは、あなたという編集者の卵を業界へと送り出すことです。
僕の恩人である先輩編集者に言わせたら「テメーなに偉そうなこと書いてるんだよ!」と罵倒されそうですが(笑)
あなたの人生ですから、「俺のあとを追って必ず出版社へ入れよ!」などと言うつもりもありません。
でも、魅力的な業界であることだけは僕が保証します。
その魅力に気づいていたからこそ、会社の都合で編集から離れたときは、正直とても悔しかった。
メディアを作る側にずっといたかった。
なんだかんだ言いたいことはあるけれど、出版界を離れたいまでもいまでもあの業界が大好き。
だから、ライターという形で、いまでもその傍で仕事をさせていただいているのです。
出版社に務めていた当時、生意気なことばかり言ってしまった僕。
会社の言う事なんて、聞こうともしなかった僕。
そんな僕のことを指導してくれた先輩たちに最大限の感謝を込めて、筆をおきます。
追伸
もし、これを読んでくれたあなたが出版社に入ったら。
どのような形でもよいので、僕に一報をもらえるとうれしいです。
一緒に飲みましょう(笑)