過敏性腸症候群(IBS)。超厄介な病気です。
別に身体に炎症が起きているわけでもないのに下痢や便秘、あるいはその両方を繰り返します。
僕はかれこれ10年ほどこの病気とお付き合いしていて、特効薬として知られているいイリボー錠を飲んでも効きませんでした。
でも、ある薬を飲んだら急に症状が改善したんです。
こちらでお送りするのは、IBSで絶望してもあきらめないでほしいなというお話。
診断の経緯、僕を助けてくれた病院の紹介とともに書きたいと思います。
目次
診断編:急な下痢悪化⇒人生2回目のIBSという診断
下痢で会社に行けません
僕は高校生時代から慢性的な下痢を抱えていました。
過敏性腸症候群という診断は、その高校生時代に一度受けていました。
が、放置していました。
あまりに慢性的なので慣れっこになっていたし、それほど急激に悪化することもなく、持病だし仕方ないかなと思っていたんです。
でも社会人になって4年目、その下痢がヤバいレベルに激しくなったんですね。
1日にお腹を下す回数は6回以上。ひどいと10回。
特に朝はお腹を下しまくって会社に行くのがかなりしんどくなりました。
病院での最初の診断は「ウイルス性腸炎」
ある日、地元駅でつらくなって病院に駆け込みました。
そこではすぐに「ウイルス性腸炎」と診断され、2~3日でよくなると言われました。
ウイルス性胃腸炎ってつまり、ノロウイルスやロタウイルスなどに感染してます、ってことです。
具体的に何に感染しているのかは検査をされることはありません。
というのも、ウイルス性腸炎は検査しても結果が出るころには治っているような病気だそうで、ウイルスが本当にいるかどうか確かめても無駄なんだとか。
そういえば、以前にノロウイルスにかかった場合も、ノロウイルスかどうかの検査なんてされませんでした。
そのときの症状だけで判断することになるそうです。
で、僕の症状は症状は1週間たっても改善することがなく。
耐えかねて、別の専門医に相談しました。
専門医の診断結果も同じだった
でも、また
「ウイルス性腸炎というのは急な下痢の悪化に対しては正しい診断なので、あと数日でよくならなかったら検査しましょう」
って言われちゃったんですね。
もうこのとき、僕は過敏性腸症候群な気がしていました。
大腸カメラで異常が見つからなかった
その後もよくならず、潰瘍性大腸炎なんかもあり得るということで。
すべてを明らかにするために大腸カメラ検査を受けることになりました。
検査待ちの期間まで含めたら、大腸カメラにたどり着くまですでに3週間ほど下痢をし続けています。
もうお腹限界。
「待ちに待った!」と言いたくなるような感情で検査の日を迎えました。
前の晩から絶食なうえ、液体の下剤を2L以上飲まないといけないので身体にも負担がかかる大腸カメラ。
僕もモニターを見ながら検査を受けたわけですが、なにも異常が見つからなかったんですね。
「炎症は多少ありますけど、これは下剤の影響ですねー」
「ストレス性ですねー過敏性腸症候群です」
というわけで、僕はやっと、過敏性腸症候群と診断されることができました。
「診断されることができました」って変な日本語ですが、確定診断ってやっぱり安心しますよ(笑)
これがもし潰瘍性大腸炎とかだったら、国指定の難病ですからね。
治療編:薬がぜんぜん効きません
特効薬なのに効果がねーとは何事だ!
過敏性腸症候群(IBS)だとまず処方される薬があります。
それが「イリボー錠」。
IBSの特効薬とされているこのピンクの錠剤は、セロトニンというホルモンの働きを調整して、過敏になっている腸の動きを落ち着けてくれます。
が、僕の場合はこれがまるで効きませんでした。
「効かない効かない」と1か月言い続けても処方はそのまま。
特効薬ですからお医者さんも信用している薬なのでしょうか。
メディアでも名医とされる先生の処方なのでこちらとしても信じるしかありませんでしたが……しばらくこの状態が続きました。
また、この1か月以上の期間に、漢方薬「人参湯」や「半夏瀉心湯」「桂枝加芍薬湯」も試しましたが、僕には合わなかったようです。
そして出会った「四逆散」
地元駅でお腹を壊し、病院に駆け込んでから約3か月近くほどたった頃、僕はなんとストレスで倒れました。
結局診断書をもらって休職することになるのですが、その診断書を書いてくれた心療内科「市ヶ谷ひもろぎクリニック」が処方してくれた漢方薬が救世主でした。
それがこの「四逆散」。
漢方薬は効果が出るまで時間がかかるといわれますが、四逆散は比較的即効性があるタイプです。
たちどころに普通の便が出るようになったので僕もびっくり。
会いたかったようんちくん。
1日3回の服用ですが、飲み始めて数か月、いまでも飲み忘れるとお腹の調子に明確な差があります。
ちなみに、ツムラの解説を見てみるとこんなお薬だそうです。
体力が中くらい以上で、胸腹部に重苦しさがある人の腹痛、胃炎、胃痛などに用いられる。精神不安や神経症にも用いられる。「柴胡(サイコ)剤」のひとつだが、「黄耆(オウギ)」を含まない。
マジ、この薬&病院おすすめです
僕に四逆散を処方してくれた先生が言うには、
「お腹を触らずに漢方薬を処方する医者はだめ」だそうです。
内科に通っても治らない過敏性腸症候群でお困りの方は、心療内科に相談してみるのもありかもしれません。
上で紹介した病院は、全国的に有名なところですし、実際に診察を受けた僕としては、とてもおすすめできる病院だと感じました。
お悩みの方はぜひ!